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PAPER MOON


先日、話題の映画「紙の月」を観てきました。
主演、宮沢りえ。監督、吉田大八。
P1220839.JPG
簡単に説明しますと、とある銀行に勤める女性の巨額横領事件を描いた映画です。
このように説明すると「銀行の話は難しそう」と躊躇する方も多いと思いますが、あっさり見れます。
原作は角田光代「紙の月」
しかし、観終わってみると妙なすがすがしさの残る映画だと感じました。
特に女性は、そのように感じるのではないでしょうか。


銀行で働く主人公は、営業先で出会った年下の若い男性と恋に落ちる。
彼女は結婚しており、夫がいるにも関わらず彼との恋愛に溺れていく。
そして、彼に借金があることを知った彼女は顧客の金に手を出してしまう。


と、ありがちな展開なのです。
所々にありがちな話が散りばめられています。

しかし、何故ここまで印象に残るのか。
それは、女性を取り囲む様々な現実からの脱却にも感じるからでしょう。

彼女は学生時代、恵まれない異国の子に寄付をした経験があります。
その子供から、一度お礼の手紙も届きますが音信不通になってきます。

あの時救えなかった異国の子と、その若い不倫相手とを重ねたようにも感じました。

彼女は何を救いたかったのか。彼女自身か。
その子を救えば何かが変わると信じていたのか。
彼女は何になりたかった?
母親?良き妻?もしくは誰かの女神か。
枠にはまった女性像を、虚しさを、打ち破りたかったんじゃないのか。


彼女の横領が発覚して、同僚の女性に追いつめられるシーンでは、
立場も生き方も違う彼女たちのやり取りが心に響きます。
どちらも何かに囚われているんだな。
それと同時に女性の強さと可能性も感じました。


最後に彼女は救われたのか。
自分の行いは正しかったと自分に言い聞かせることができたか。
たとえそれが自己満足だったとしても。
 


けれども、これは独身の私だからこそ言える感想でございまして、既婚者はまた違った印象を受けるそうです。
多くは語りません。気になる方は実際に映画をご覧ください。


主題歌 The Velvet Underground(ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド)「Femme Fatale」


ところで、今日はいい夫婦の日ですね。
いつもは言えない感謝の言葉を、花と共に贈ってみてはいかがでしょうか。
Floraは夜20時まで営業しておりますので、どうぞお気軽にお立ち寄りくださいませ。

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